秦郁彦氏の新著『慰安婦問題の決算』。
その「あとがき」
日本政府は慰安婦問題を巡る国際的な誤解・曲解を是正すべく、
その舞台裏が明らかにされているのだ。
同書は秦氏が精根を込めて書き上げた、極めて実証的で綿密・
研究書。
殆ど慰安婦問題の“決定版”と言うべき名著だ。
これが英訳され、広く世界で読まれたら、
劇的に改善されたはず。
英訳の企画が持ち上がったのは平成25年。
事業は外務省から内閣官房に移管。
予算規模も固まり(
委託されることに。
訳者も、秦氏が推薦した(氏の昭和天皇伝を英訳した実績を持つ)
万事順調に進んでいた。
ところが同年7月、
新しく就任した長谷川
総理大臣補佐官に)
いきなり第5章「諸外国に見る戦場の性」
と迫って来た。
「
この章は確実な資料をもとに、第2次大戦前後のイギリス・アメリカ
・
もの。
批判や論評を排して、ひたすら事実を追及している。
それによって読者は、
特異な存在ではなか
本書の中でも価値の高い章。
長谷川氏は「外国人の読者」
秦氏が
「
探索し、
長谷川氏はこう言い放ったという。
「
その他にも細かな削除要求を出し、
菅官房長官の意向だと述べた。
大部かつ専門的な著作のそんな細かい箇所まで、
そもそも、こんな些末なやり取りに殊更、
振りかざす感性が普通ではない。
秦氏は結局、英訳の中止を決断。
「たとえ私が先方の条件を呑んだとしても、
注文を次々に出しそうだと判断した」
何と愚劣極まることを長谷川榮一なる屑役人はしてしまったのか。
彼の小役人根性のせいで、同書の英訳が挫折した結果、
甚大だ。
何より、
機会を